正社員と派遣では考え方に違いが有る

雇用形態が多様化している中では、正社員として働くことが正しいとされていた風潮が変わりつつあります。終身雇用制度が崩れている状態では、定年まで勤務を続けられるという保障が無いので、会社の倒産や自らのリストラに備えて自分磨きをある程度しておかなければならないからです。正社員として勤務している人の中には、保守的な志向を持つ人が多いので文系出身者を中心に安定を求めがちです。手に職を持っていない人ほどリストラ時に行き詰まる傾向が高いことに気が付いていないのです。運良く定年まで勤め上げることが出来れば、多額の退職金と年金を手に入れることが出来るでしょう。

一方、派遣社員として働く人には、就職に失敗した人と敢えて技術力を磨くために非正規雇用を選んでいる人の2種類が存在します。就職に失敗して仕方なく生活のために働いている場合には、雇い止めに備えて常に次の仕事先を確保しなければならないでしょう。技術力を磨くために仕事内容で就業先を選んでいる派遣社員は、理系の技術職を中心としてプログラマーからシステムエンジニアを目指し、更にプロダクトマネージャーやアーキテクトの世界に向かう人も少なくありません。知識や技術力を磨く期間を若い間に鍛錬期間として設けることで、正社員雇用により雑用に追われている期間と同じ時間で多くの経験を積むことが出来るわけです。数回の転職を経て、高い技術力と人脈により高収入を確保出来るようになるでしょう。派遣社員として働くことを、スキル上達のためと割り切った働き方が、将来の転職市場での自らの価値を高める結果に繋がる可能性も大いにありえるのです。